検診・予防接種

看護師と笑顔で話す女性

検診・ワクチン接種の重要性

早期発見・早期治療のために

子宮頸がんは早期発見・早期治療により、治癒率や子宮を温存できる期待も高まります。
しかし、進行してからでは、再発率や死亡率が高まります。子宮頸がんは一次予防として、HPVワクチンの接種が重要です。また、定期的な子宮頸がん検診を通じて、早期発見・早期治療・予防に務める二次予防も大切です。
気になる症状や異変にお気づきの場合は、決して放置せずにすぐ当クリニックにご相談ください。検診・ワクチン接種に関するお問い合わせも、当クリニックにお任せください。

ワクチンは取り寄せが必要になる場合がございますので、ご来院前にお電話にて在庫の確認をお願いいたします。

子宮頸がん検診

子宮頸がん検診は、20歳からの定期的な受診が大切です。

子宮頸がんについて

子宮頸がんとは、ヒトパピローマウイルス(HPV:Human Papilloma Virus)に伴うがんです。日本国内において、子宮頸がんの罹患率は増加傾向にあり、20代~40代の女性は特に注意が必要です。

HPVは子宮頸がんを引き起こすウイルスですが、HPVに感染しても多くは一過性であり、2年~3年程度で自然消失します。しかし、ごく一部の症例ではHPVの感染が持続する可能性があり、数年~数十年の時間を経て病変(前がん病変)し、子宮頸がんを発症します。前がん病変の約80%は消失することから、初期の子宮頸がんは自覚症状がほとんどありません。ただし、月経(生理)以外や閉経後の不正出血、月経が不規則などの症状がある場合は、検診まで待つのではなく、すぐに医療機関にご相談ください。定期的に婦人科を受診している方は、担当医の指示に従いましょう。

ご注意事項

  • 月経中の子宮頸がん検診は避けてください。
  • 検診でごくまれに出血する可能性がありますので、生理用品をご持参ください。
  • 検診結果は担当医師からご説明いたします。

子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)

子宮頸がんは20代~30代の女性が患うがんの中で最も多く、近年30~40代の女性の間で増加しています。子宮頸がんにかかると将来の妊娠・出産にも影響を与えます。原因としてヒトパピローマウイルス(HPV)16型と18型による感染が挙げられますが、専用のワクチンを3回接種することにより感染リスクを大幅に下げる効果が期待されています。

ワクチンの効果

子宮頸がんワクチンの接種

子宮頸がんワクチンの接種により、HPV感染症や子宮頸がんの発症を予防する効果が期待できます。ワクチンに含まれる感染力のない粒子は、体内でHPVに対する抗体を作り出して子宮頸部粘膜への滲出し、HPVに対する持続的な予防につながります。
ただし、ワクチンを接種したからといえ、子宮頸がんを完全に予防できるとは限りません。子宮頸がんの早期発見・早期治療・予防をめざし、20歳を過ぎたら定期的な検診を受けるようにしましょう。

性交渉経験における効果

性交渉経験がある方も、子宮頸がんワクチンの効果が期待できます。接種により、自然獲得以上の免疫を付けやすくなり、新たに侵入するHPVの感染対策につながります。ただし、ワクチンは既に子宮頸部に感染したHPVを排除する目的ではないため、体内に現存するHPVによる子宮頸がんの発症リスクは残ったままです。

ワクチンの副作用・リスク

一部のネットやメディアが「クララ病」と揶揄して煽ることで、多くの人々が副作用について心配しているかもしれません。実際にHPVワクチンを含むワクチン接種後には、接種箇所の腫れや痛みが生じることがあります。これは、体内でウイルス感染を防御する仕組みが働いているために生じる症状です。通常、これらの症状は数日で治ります。子宮頸がんワクチン接種に関連した主な副作用の症状としては、以下のようなものが考えられます。

稀に起こる重篤な症状

子宮頸がんワクチンは、接種による重篤な症状がごくまれに報告されます。具体的には以下のとおりです。

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病名 主な症状
アナフィラキシー 呼吸困難・じんましんなどを主な症状とするアレルギー反応
ギラン・バレー症候群 手足に力が入らない・麻痺・脱力感など末梢神経の病気
急性散在性脳脊髄炎(ADEM) 脳や神経系の病気により、頭痛・嘔吐・意識障害などの症状が現れる
複合性局所疼痛症候群(CRPS) 外傷をきっかけに痛みが慢性化する症候群

副反応が起きた際はご相談ください

ワクチン接種後に副反応がみられる場合は、全国85医療機関に設置の診療相談窓口をご利用いただけます。また、すぐにかかりつけ医を受診し、協力医療機関の受診について相談しましょう。

費用

ワクチン接種の費用は定期接種であれば無料です。対象年齢は小学校6年生~高校1年生までの女児です。お住まいの市区町村で定期接種があることをご確認のうえ、ご相談ください。渋谷区在住の対象年齢の方は公費負担で接種可能となります。対象年齢外の方でワクチン接種を希望される場合、基本的に自費診療となります。

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薬品名 費用
9価(シルガード9) ¥33,000(税込)※1回あたり

風しんワクチン・MRワクチン(混合ワクチン)

風しんワクチンの接種

妊娠中(特に妊娠初期)の風しんは、お腹の赤ちゃんにも感染する可能性があります。出産後に赤ちゃんが先天性風しん症候群を発症し、心臓病・白内障・難聴になるリスクが考えられます。これから妊娠を考えている方は、生まれてくる赤ちゃんの健康のためにも、ワクチンの接種がおすすめです。また、一緒に生活しているご家族で、風しんに対する抗体が十分でない方も、ワクチンをご利用ください。

ワクチンの効果

MRワクチンの接種

風しん・麻しんの予防には、ワクチンの接種が有効です。ワクチン(主に麻しん・風しん混合ワクチン)の接種により、約95%以上が免疫を獲得できるといわれております。また、合計2回の接種で、1回目で免疫が付かなかった方の多くが、免疫の獲得につながります。接種後の年数が経過している場合は、追加接種により免疫力の増強も可能です。

注意事項

  • 発熱・発疹・じんましんなどの局所反応がみられる場合がありますが、ほとんどが数日程度で自然に回復します。
  • 妊娠中もしくは妊娠の可能性がある女性の接種は、安全上の理由からお受けいたしかねます。
  • ワクチン接種後は少なくとも約2か月の避妊が必要です。

料金

風しんワクチン ¥6,600(税込)
MRワクチン(混合ワクチン) ¥11,000(税込)